店頭金利


店頭金利」とは、各銀行が独自に設定している住宅ローンの基準となる金利です。
各銀行が自由に設定できるため、銀行によって金利が異なります。
どの程度異なるのかは「店頭金利の比較」で確認してみてください。

住宅ローンの金利は、大きく分けて
  • 固定金利
  • 変動金利
の2つがあります。

固定金利

固定金利とは、設定された期間の間ずっと金利は変わらず、借りたときの金利のまま借りられるものです。
10年固定であれば、借りた日から10年間同じ金利のままです。
金利が固定される期間は、銀行が自由に設定しているため、銀行によって様々ですが、大体、1年、2年、3年、5年、7年、10年、15年、20年などになっています。
固定期間が終わると、終わった時の金利を基準とした金利に変更されるため、毎月の返済金額も変更になります。

変動金利

それに対して、変動金利とは、住宅ローン金利が金利状況(景気と思って下さい)によって変わるものです。
「変動」とは言うものの毎日変わっている訳ではなく、大体半年に1回金利が見直されるので、半年固定金利と考えてよいでしょう。

金利が違う理由

以下では分かりやすさを重要視して、かなり乱暴な説明をします。

借りる時期によって金利が違う理由

銀行はお金を貸して、高い金利を取った方が儲かるので、できるだけ高い金利でお金を貸したいと思っています。
しかし、金利を高くしすぎると借りる人がいなくなってしまいます。
景気が悪いと家を買おうという発想すらしなくなりますが、そうなると誰も銀行からお金を借りてくれなくなるため、 銀行は金利を下げてもなんとかお金を借りてもらおうとします。
その逆に、景気が良いと少々金利を上げても住宅ローンを組んでくれる人が出てくるので、当然銀行は金利を上げてきます。

時期によって金利が異なるのは、景気動向がその時々によって異なるためということができます。

借りる期間によって金利が違う理由

変動金利の場合、今日金利を決めても景気動向を見て、半年後に金利を変更することができますが、20年固定金利の場合、 今日金利を決めると、20年間その金利でお金を貸し出さなければなりません。
今は非常に景気が悪いので、1%で貸し出しても良いかもしれませんが、20年後の景気がどうなっているかは誰にも分かりません。 20年後に超好景気で金利10%でも良いのに、1%で貸し出してしまうと銀行としては大損です。

そこで銀行は変動金利の金利は低めに設定し、固定期間が長いものほど高い金利を設定します。

借りる側の立場から言うと、金利が固定されていれば毎月返す金額は変わらないため、返済計画が立てやすく安心です。 固定期間が長ければ長いほど、返済金額は固定されるので、リスクが低いということができます。
残念ながら借りる側のリスクが高いものほど金利が低くなり、リスクが低くなればなるほど、金利は高くなります。
変動金利は金利が半年ごとに見直されるため、借りる側としては非常にリスクが高いです。高リスクなため、金利は一番低く設定されています。 その逆で、固定期間が長いほど、借りる側のリスクは小さくなるため、20年固定の方が、10年固定よりも金利は高く設定されます。

まとめると、変動金利が一番低く設定され、固定期間が長いほど、金利は高く設定されています。

ここまで店頭金利について説明しましたが、住宅ローンを店頭金利で借りる人はほとんどいません。
銀行は店頭金利より金利を下げた「優遇金利」を提供していて、通常は優遇金利で住宅ローンを組みます。
店頭金利=定価、優遇金利=バーゲン価格と理解すればわかりやすいと思います。